11.24.12:54
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08.12.15:00
一族語り、玄武寺の巻
玄武寺の暗黒時代。
そのキーワードはすれ違い。
緋桜は赤毛のヒレ耳娘でした。
「それは私が悪いのだもの、だからお兄様…怒らないで上げて」
◇父、緋泉と緋柳の確執?
緋柳の父親は先に少し書いたとおり、とても後ろ向き
な遺言のなまずさんです。
彼が、あの遺言を言った時は吃驚しました戦績は
恐ろしく華々しかったし、何より歴代でも一位、二位
を競う程、優秀な当主だったのですから。
ただ、緋泉が生きた当初。
玄武寺の現在までの歴史を振り返る中で唯一の
暗黒世代だった事も関係しているでしょうか。
緋柳からみた祖母の緋桜(ひざくら)はどっぷりで
生まれ(又だorz)の苦労屋、壊し屋さん。
当時一族は【天ノ羽槌】の存在を噂程度にしか知らず。
彼女は【岩清水ノ槌】の使い手さん。
その、緋桜は口数が少なく壊し屋にしては繊細
な性格というより線の細い性格の子でした。
それの性質ゆえ、例え誤解されても否定出来ずに
居る彼女を心配する一族の中でも特に彼女
に執着を露にしていた薙刀士家系の竜丸。
(後に養子先で昇天)
彼が余りに緋桜を囲い過ぎてしまった結果。
他の一族との関わりが希薄に成り一つ屋根の下に
も関わらず、何処か隙間風の吹く他人行儀な
世代と成ってしまったのでした。
ただ、その竜丸の想いが恋慕からくるものなのか
それとも行き過ぎた一族的姉弟関係が産んだのかは
竜丸自身がとても寡黙で苛烈な性格で不器用が
故に後の世代の間でもその辺りは永遠の謎に。
しかし、そんな一族にも新しい風が吹き込む時が
来ました、彼等の子ども達です。
緋桜も竜丸も自らの子をこよなく愛し育てる中。
一族の空気も自然と氷解していく事に。
無口だった緋桜、虚弱コンプレックスからくる無口だった
のか、少しずつしゃべり微笑みを見せる様に。
彼女の最大の功績は、後輩一族への実技指導。
彼女自身が偏りの無い数値の持ち主で、教えかたも上手
だったらしく、奥義の継承が済んだ他の子等にも
手ほどきし、大いに力となってくれました。
だが、しかし。
緋泉はそんな母が果たして自分を本気で愛していてくれた
のか、結局のところ生涯の大半を解らず悩み続けます。
それは純真可憐なお姫様そのものの彼女が昔話に
竜丸の話ばかりをしていた*1所為半分、竜丸が一族屈指の
中性的な美形であった事が半分、そして最後の決め手
は緋泉自身も超不器用であった事。
(*1 若き日の彼女にとって一族の印象はほぼ竜丸オンリー。
しかも、氷解途中でも他の一族の印象は構築途中で昔話に
出来るほどでは無かった)
普段は筋を通したもの言いで、頼りがいの有る人柄でした
が、その本音には【自信】と言う文字が欠落していた様。
同期の拳法家家系の天織(あまおり)に言わせれば―
「何故、アソコまで溺愛されていて伝わって無いんだか」
家柄的に甘い時とドライな時のメリハリが有った彼から
すれば四六時中、構い構われまくっていた緋桜・緋泉親子は
まさに中睦まじい親子に見えていたらしいから余慶に。
それは、緋泉が交神する時にもその影をちらつかせあの
当時からしても、多少奉納点的には割安な相手。
【敦賀ノ真名姫】様を招来する根底的な理由に。
しかし、招来したのが彼女だったからなのか。
諭されると言う形で緋泉の心に小さな変化の兆しが起こる。
息子を授けられた緋泉は内面のコンプレックスを感じさせ
無いまま、彼を確りと育て上げます。
尤も緋柳は、父の思惑を遥かに超える活躍をしてくれる
事に成るのですが、それは彼の死後の話。
死に際、それまで長く抱え続けた不安と想いが遺言として
表に出てしまった事は緋泉にとっても予測外で心残り
と成って居るあの世の彼。
少なくとも死後に昇天資格が発覚した訳ですが。
結局其処もPLの思惑*2で却下されました(御免orz。
(*2 横角が居たんです(爆死)
緋柳自身、父親と仲が悪い訳では無かったのですが
親子二代で不器用だった緋泉とは違い、とても勘の鋭く
聡い子だったが故に、父の内面の黒塊を悟るに至る。
それでも、父とのハッキリした相違点は、若き日の緋柳
にこそ血気盛んさを与えたが元服後はその優しさを
伸ばす原動力となるのです。
緋柳の笑みに有る影は、生涯消える事は有りませんでした。
しかし、死を直前とした彼はとても穏やかで。
死の間際に、ついに内面を吐露した父の悩みも辛さも
苦しみも全て受け入れて変形型*3ですが昇天する事に。
(*3 社ノ森へ養子に出した片割れと一つに成り昇天した
と言う俺設定でs(斬)
緋桜も緋泉も消して、悪い人間では無かったのですが
決定的に不器用だったのがその人生に多きな影を
落としたのは確実、どうやって自身の内面を出したら良い
のかが解らなかったのです。
竜丸にしてもそうですが、緋桜の世代は全体的に何処か
しかが決定的に不器用な子ばかりです。
・同期の天織は天才型の拳法家でしたが、それ故に努力
するという部分においてとても不器用でした。
・同期の八風(やかぜ)は気風はとても良かったのですが超極鈍感。
・同期の梅花(ばいか)は可也の確り者でしたが、何でも一人で
こなしてしまい誰かに頼ると言う部分が不器用でした。
結局は世代の巡り合わせが起した後から考えてみたら
暗黒世代?と言う出来事だったのかも、しれません。
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