11.24.08:35
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08.06.15:23
玄武寺に咲く紅い花 その弐
※あてんしょん!
この物語には多くの捏造、特に既存の108柱への
独自解釈が含まれて居ます。
少々過度な俺設定と言うものに嫌悪抵抗をお持ち
の方は、お帰りになる事を強くお勧めします。
尚、見る前、見た後の誹謗中傷は一切禁止です。
それでもOK!と言うお方はどうぞ。
覗いてやって下さいませ(礼。
そして視点が露彦様、うちの世界の彼はこんな人です。
案外、プレイボーイなのかもしれません?
うたった一人の人の物語。
何時も豪気に振舞うんですよ、それが本当の彼女
なのですけれども。
多分、心の奥底は又…。
別の色を宿して居るようです...。
「何故、貴方は僕を選んだのです・・・?」
自慢にも成らない、けれど世に言う男らしいと言う言葉とは無縁。
寧ろ正反対に位置する見かけ性格とその思考。
だから、とても不思議でした。
偏見だったのかもしれないけれど、その気風の良い彼女に選ば
れた事が。
「そんなの決まってんだろ?アンタ位バァーンとォした水神様なら
あの戦筒武蔵を操れる子を授けてくれるって想ったのさ!」
「はぁ・・・」
そのカツゼツの良い笑い声が響く。
まるで小気味良い音楽の様に、とても軽快で嫌味とは無縁の。
とても心地よい笑い声。
「それに自慢じゃ無いがアタシの家系は之でもかって位にゃ火神
が続けられてるからね、雷電さんも考えたは考えたけど…アタシは
こう…、チマチマと結果を待つのが苦手なのさ」
彼女の名を【玄武寺 常世見】と言った。
僕達が手助けをしている、鬼斬り一族の娘。
《常世見という人》
「露彦様、今度の交神の件なのですが!」
正式に決定しましたので、お願いしまーす!
あの人に瓜二つな顔立ちのお手伝いさんが乗り込んできたのは。
何時もと変らないティータイムの最中。
邪魔をされて怒る等と言う思考も既に辟易とする
程には感じ飽きた代物。
「そうなんだ、で…お相手の方は?」
「はい。それはもー世話を焼くのが大大大っ好きな姐御肌!そこらの
男より断然逞しくて豪快なお方ですよ!!」
そんな訳で、お茶に口をつけつつ騒がしい彼女に耳を貸す。
流石に無視する訳には行かないお話だしね。
渡された幻灯に映し出されたその顔。
如何にも勝気で豪気そうな面立ち、怒らせると間違いなく怖いタイプ。
尚且つ、男は尻に引いて何ぼって感じかな。
「ふーん……、まぁ、特別な予定なんて無いし良いよ。
で、日取りは何時?」
けして美人という顔立ちでは無いけれど。
嫌いでは無いかな、特に世話好きって辺りはポイント高いよ。
尤も、彼女の性格と人柄は僕の予測をあらゆる意味で遥かに超えるもの
だったのだけれどね。
とても規格外で例外な人だったから。
「ばーんと・・・した水神、ですか・・・?」
「そう他の因子がイマイチでも水の資質は天下一品!
ほぼ間違いなく高く成るっつーんなら、文句は無いね
序に賭けだ何だって言われちゃったらもう引けない」
不遜なもの言いも、これ位に豪気なら案外気に成らないものだね。
僕のその時の素直な気持ち。
今想ってもまるで頓珍漢な感想だけれど。
「賭けるですか・・・まぁ、確かに僕の遺伝情報はけして安定して
居るタイプじゃないですからね、貴方の言われるとおりに
水は取り得の一つですし」
「後はそう! アンタなら心豊な子をくれそうだったし!」
どんな形であれど、僕を選んでくれた事には感謝。
どちらかと言えば苦手なタイプなんだけれど、好みではあるんですよ。
こういう気風の良いお方。
それに、彼女が言う事はまさにこの場合の道理でしたから。
だから、その次に紡がれた言葉は僕にとって。
可也意外な一言だった。
「心豊・・・ですか?」
「そう、良く見てみればアンタの心の値ってのは凄く優秀だし…
それに祭り系の術の造り手を見てみたかったしね」
土祭りとか、火祭りとか。
愛用させて貰ってんだ。
「そうですか、それは実に光栄―――ですv」
「一見地味な術だけどねぇ...術攻撃に耐えるにゃ良いんだ
特に土の奴!」
取り繕った笑みとか。
この場所では良く目にする、そう作り笑いが十八番って言うのも
哀しいけれど、僕も相当そういうのは得意な方。
けれど、彼女のお日様の様な笑顔にはそれは無い。
「言いますねぇ...地味、フフ…確かに
でも、無いと有るでは確実に違うもの…創った甲斐が有ったと
言うものです」
「ガキの時は何でこんなモン、使うんだろうとか想った
もんだけど、雷電さん達の術は痛いからねぇ......」
雷電五郎、太刀風五郎。
かの鬼神、一部には五郎ズと呼ばれているらしいけれど。
確かに彼等の術攻撃は素晴しいものが有る。
何時も遠目に見ていたけれど、アレを自分が喰らうのは真っ平
御免だとよく想ったもの。
「ま、そんな訳でアタシの求婚受けてくれるのかくれないのか!」
「又、直接的な方ですね……えぇ、しかし…」
悪く無い、寧ろ此処までされたら…ね?
断る方が僕の名折れと言うものでしょうし。
彼女も又。
余り相手に恥を書かせるのは好みません。
全てでは有りませんがね。
それに、こんな面白い方なんてきっと、此処を逃したら会う機会はもう
無いかもしれない、そう想えば、答えは直ぐに。
「しかし………なんだい?」
彼女の瞳の奥に宿った不安の色。
その琥珀色の瞳が万華鏡の様に美しい。
「貴方とは上手くやれそうな…気がしましたv」
「そうか…そうかい!それは凄く………良かった......」
ほっとして、まるで“はいびすかす”という西洋の花が綻ぶ様に。
彼女の笑みに瞳の光が踊り出す。
内心は心細かったのですね。
可愛い方だと微笑んだらば。
そのまま慌てて空中庭園から落ちそうに成ったので。
こっちが大慌てだったのは又、別のお話です。
ええ、勿論確りと受け止めましたよ?
きっちりと、ね。
駄文も此処まで来ると清々しいですね!
口から砂糖が溢れるかと想いました(爆死。
常世見を表す一文字はやはり『漢』だと想うのですが。
それは、性別が如何だとかではなく彼女の生き方
が正に、なので(苦笑。
中身も可也、確りしてますが。
こう言う事は歳相応な気がしてるんです。
しかし、如何も恋愛小説は…書けない(汗。
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