11.14.15:39
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03.26.11:52
凸凹姉妹
あの頃は、一卵性双生児でも、外見が似る事は有りませんでした。
そういう『仕様』だっからこそ誕生した、似てない姉妹のお話ですw
彼女達の紹介記事は、下の方に有る筈です(筈かよ。
片葉ノお業の双子の娘。
願は、現代で言うキャリアウーマン調の思考形態の持ち主で。
当主に成る事、そして政の世界で生きる事を望んだ人。
叶は、移り気で色んな人に惚れたり惚れたり、皆大好き。
色恋で惚れたり、人間に惚れたり、幸せに彩られた幸せ太り。
姉は筋道の立った思考とハキハキした物言い。
妹はふわふわ思考で、洞察力に高く時々人をハッとさせる。
何処まで行っても正反対な性格では有ったけど。
とても中の良い姉妹。
◆願という人
「アンタはアンタの思う様に生きればいい。
私も私の生きたい様に生きるから。」
周りから、色気が無いと言われたり。
地味だなんだ変人だと囃し立てられようとも。
自分の考えも生き方も思うままにを貫いた。
色恋沙汰に興味が無かったのは本当。
政が生き甲斐だったのも本当。
けれど、願に思慮が無かった訳でもなく。
長女と言う立場柄、自分が子を残すのだと思われ勝ち。
妹が惚れっぽいのは、叶わぬ初恋が鍵。
その事に、誰よりも先に気が付いていた。
そして何よりも幸いな事に。
自分が母と成ったとして、子を愛せるかが疑問。
子育てに掛ける時間すら、政に充てたくて。
成らば、相手に譲ってしまえばいいのだ。
形式に拘る必要等無い、私もあの子もそれで円満なのだから。
◆叶という人
「あの人もこの人も皆素敵、家族も姉様も皆大好き。
でも、あの方は何かが違う。」
あの人も素敵。
この人も素敵。
昨日あの人に惚れたと語った乙女は。
次の日に別の誰かに惚れたと頬を染める。
人当たりが良くて人懐っこい。
恋の優しさ辛さ、苦悩を全てその胸に焼き付ける様に。
日々、過ごして行く。
笑顔が途切れる事は無く。
鬼斬りの一族に生まれても華やかに。
何時か、鬼にすら惚れるのではと一族内で言われたりした。
しかし、実はの初陣の頃。
初めて言った討伐場、古き皇子の墓の最奥で出会ったあの人。
崇良親王への一目惚れ、しかし跡継ぎは姉だから。
何処か諦め切れない思いに蓋をして。
色んな花を咲かせながら元服の日、簡易の宴を終えた。
姉が話し掛けてきたのはそんな時で。
何時もにも増して真面目だった。
アンタの思う様に生きて、私もそうする。
言われた事に目を見開いて。
『いいの!?』と姉に問えば微笑まれる。
周りがどう言おうとも止まらない恋の暴走特急の誕生である。
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